さあ寝よう

宵っ張りの朝寝坊による、徒然なるひとりごとのブログ

姿のない呼び声

今週のお題「怖い話」

霊感のない私ですが、一度だけ不思議な体験をしたことがあります。
小学生の頃、下校中のことです。道路へ向かう道を歩いていたら背後から下の名前で呼ばれました。知らない女の人の声でした。立ち止まって振り向いたのですが、誰もいません。
おかしいなあと思ったのですが、知らない声だし、空耳だろうと思い直して歩みを前へ進めました。
その次の瞬間、バイクが猛スピードで目の前を横切っていきました。

あのとき名前を呼ばれて立ち止まらなかったら、おそらく私はバイクに轢かれて死んでいたでしょう。声の主に命を助けられたのでした。

それにしてもあの女性は誰だったのでしょうか。心当たりがなく、それ以来忘れていました。

数年前に意外な事実を知りました。私の母は私を出産した後、しばらく実家で療養していました。その頃はまだ曾祖母が健在で私も抱いてもらっていたそうです。曾祖母は私が物心つく前に高齢で他界して、私自身は曾祖母の記憶はありません。曾祖母の話を聞いて小学生の頃の不思議体験を思い出しました。
もしかしたらあのときの姿のない呼び声は亡くなった曾祖母だったのかなあ。どこかからか見守ってくれていて私を助けてくれたのかなあ。今ではそんなふうに思っています。