オレオレ詐欺で家にやって来た男を孫として泊め続けちゃうお婆さんの話。九州の天草が舞台です。 若い詐欺男は手癖が悪く、平気でお婆さんの店のお金をくすねる。お婆さんや天草を愛するラジオパーソナリティーと交流するうちに、丸くなって悪事を働かなくなるが…。
のどかな島の風景や優しい人々とともにゆったりと時が過ぎていく。鑑賞中はなんとも穏やかな時間でした。こころ癒されました。休みの日にゆっくり見るのにちょうどよいと思います。
お婆さんが詐欺男にクリームソーダを作ってあげるシーンが微笑ましくて良かったです。このシーンは元々台本にはなかったそうです。意外でした。自然な流れだったので。
能面師に指南を受けて表情豊かに作られた案山子に感心しました。こういうふうに作ればよいのですね。昔、農業をやっていた私の祖母が適当な案山子を作ってはカラスに見破られていたのを思い出しました。カラスがさんざんつついて祖母の案山子はボロボロでした。カラスよけに作るならあれくらい人間っぽく作らなきゃね、と、心の中であの世にいる祖母に呟きました。
監督による舞台挨拶つきの回を観ました。下の写真は監督がロビーに置いた劇中に登場するお釣り入れの箱です。本作が遺作となったお婆さん役の原知佐子さんの手書き文つき。味わいがありますね。↓
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