さあ寝よう

宵っ張りの朝寝坊による、徒然なるひとりごとのブログ

映画「Mr.ノーバディー」

平凡で平和な家庭生活を送るおっさんの家にある夜、強盗が入る。そこから生活が変わっていく。やがてロシアのマフィアが出てくる騒動に発展していき…というストーリー。ネタばれあります。


冴えない主人公が写った宣伝チラシに正直あまり期待していませんでした。なのに自分の好みにどストライクだったときの嬉しさと言ったら半端ないです。

元来のバイオレンスさを取り戻していく姿が面白かったです。けっこうな凶暴さに驚きました。強いのはおっさんだけじゃない。じーさんも強い。じーさんカッコいい。
このスピード、この勢い、この迫力。お洒落なセンスと小気味いいユーモア。これが洋画だわ。凄かったです。

人に歴史あり。案外、周りの人の過去を知りません。もしかしたら私の同僚もおっさんと同じ仕事をしてたかもしれませんね…。

映画「さんかく窓の外側は夜」

霊が見える男と霊を祓える男がバディーを組んで呪いに挑む話。原作は途中まで読みました。怖すぎて途中までしか読めなかったのです。原作と比して映画は怖すぎないホラーでした。ホラーの苦手な方も観れると思います。

寒色系の色合いが美しい映画でした。夜のシーンが多めで全体的に画面は暗いのですが、他が暗いから合間に入る万華鏡が色とりどりで明るさが際立ったり、夜の煙が赤かったり(煙に見とれたの初めてです)、3人が入る三角の照明がまぶしかったり、箱の中にはりめぐらされたヒモのようなものが光ったり…と、陰影がくっきりしていたと思います。演出が効いていて美しい。
役者さんたちの演技も素晴らしかったです。そして岡田将生さんの美しいことと言ったら、…凄かったです。

今回は監督とプロデューサーによるティーチイン上映会に行って来ました。制作の裏側の話を聞けて楽しかったです。イベントがついてると映画の楽しさ倍増です。なんと!監督からのプレゼントとしてチョコレートとクリアファイルまでいただきました!嬉しい。(^○^)
そんなこんなでお気に入りの映画がまた一本増えました。
撮影OKだったので、記念に撮らせていただきました。↓
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映画「とんかつDJアゲ太郎」

今週のお題「最近見た映画」

最初から最後まで楽しい映画でした。原作は未読です。以下、ネタばれあります。


渋谷のとんかつ屋の跡継ぎ息子、アゲ太郎。お店ではキャベツを切る毎日で、頑固一徹なお父さんになかなかとんかつを揚げさせてもらえない。そんなある日、出前に行ったクラブでDJを見て衝撃を受ける。DJになる夢を抱いたアゲ太郎は、師匠に教えを乞うけれど…。という、とんかつ屋の修行に励みつつDJを目指す若者の話です。

まっすぐで明るくて楽しい作品でした。流れる洋楽も心地いい。私は洋楽をあまり知らないのですが、そんな私でも耳にしたことがある曲が流れていました。おそらく有名な曲が使われているのでしょう。
個人的にはお友達とのわいわいがやがやが楽しかったです。アゲ太郎を応援する彼らもまた微笑ましく、愉快でした。
親子の絆。家族の絆。お友達との絆。できたてのガールフレンドとの絆。楽しさの中にさらりと描かれる人とのつながりに心温められました。

映画館はお父さんと息子さんの二人連れが目立ちました。この組み合わせはあまり見かけないのでちょっと感動しました。どの世代でも、またどなたと観ても(一人で観ても)楽しめる作品だと思います。

そして、観終わった後にとんかつを食べたくなりました。食べて帰りました。たぶんそうなるだろうと思っていました。

映画「狂武蔵」

余計な説明は一切ナシ。武蔵が吉岡一門の大勢を斬って斬って斬りまくる。そーゆー映画です。ネタバレあります。



凄みのある美青年がばさばさ人を斬ってゆく。キリッとした鋭い目つきの武蔵がかっこいい。こんなにかっこいいひと、いたんだなあ~。知らなかったあ~。
途中、柱にぶつかっちゃう間抜けな敵に遭遇する。ここでちょっと笑いました。が、基本的にずっと斬ってます。雨に打たれてもお嬢さんに裏切られても。夕暮れになっても、なお。そのスタミナに感服しました。
武蔵、疲れてます。当然ですよ。77分ワンカットですから。しかもワンカット撮影開始後5分で指の骨が折れてたそうです。それでも続けた武蔵役の方は本当にすごい。かっこいい!

77分ワンカットシーンは7年前に別の映画を製作した際に撮られたものです。一年かけて準備を進めていたのに撮影直前で中止なってしまいました。スタッフ一同が意気消沈していたとき、武蔵役の人が、撮ろう、撮りたい人は残ってほしいと言ったそうです。結果、ひとりも帰らず全員が残って撮影したそうです。このメイキングエピソードに感動しました。アツいなあ。

クラウドファンディングで協力者を募って、お蔵入りになっていたワンカットシーンの最初と最後にドラマをつけて現在の公開に至ったそうです。
クラウドファンディングの映画を観たのは初めてでした。夢のあるこの仕組みに興味が湧きました。

映画「1917 命をかけた伝令」

凄かった!なんという勇気、なんという気概。敵のいる戦地を罠と攻撃に耐えながらぐいぐい進んでいくのです。怖いよ。
使命を果たすために塹壕を登って砲弾の中を駆けるシーンは自分も砲弾を浴びているような感覚でした 。
リアルに感じて感情移入できるのは、全編ワンカットで自分も同じ時の流れにいてその場にいるような臨場感が途切れないから。
全編ワンカットという挑戦に、主役の伝令だけでなく作り手の熱い魂を感じました。感動しました。この挑戦は成功している。素晴らしい一本です。

映画館で観ようか、DVDで観ようかと迷っているそこのあなた。この歴史的な映画は映画館で観るべきです。
私は今回初めてIMAXで観ました。500円余計に出してIMAXで観てよかった。迫力が倍増でした。

映画「影裏」

信頼と不信の話でした。信じてるのに実は騙されてるんじゃないか、という疑念をひきずりながら話が進行していくわけですが、そこが良くてサスペンスにも似たどきどき感がありました。それに岩手の美しい風景に癒されました。

ネタばれ結構あります。原作は未読です。



私にはわからない。なぜこの話で綾野剛が脱ぐ必要があったのか。なぜ綾野剛の半裸がこうも多いのか。要らないのでは?ファン向けのサービスですかね。

映画はしっとりとした人間ドラマでした。
前半は綾野剛松田龍平が仲良くなっていく過程が描かれていて、ゆったりとした時の流れだなあと思ったんだけど、後半になって様相が変わってくる。後半のほうが面白かった。
綾野剛がそういう方面の人で、だからこそ松田龍平に情がうつるのですね。迫るシーンにはびっくりしました。予想してなかったもんだから。映画館でうろたえてしまいました。


中村倫也が綺麗に化けてた!クレジットを見るまで誰かわからなかったぞ。

映画「ヲタクに恋は難しい」

1、思ってたより恋愛映画でした。
2、思ってたよりミュージカル映画でした。
3、思ってたよりヲタク度は高くありませんでした。

1、距離の置き方と近づき方に悩むところはヲタクであってもなくても同じだよね。うーん、もどかしい。
「あなたにとってコミケの新刊がどれほど大事かわかるから」と言って原稿書きを手伝ってくれる彼氏さん。なんて理解があるのでしょう。なんて優しいのでしょう。私はこの一言に感動しました。
彼女の内界を理解したくて自分の部屋を彼女好み(と思われる)に改造しちゃう彼氏の純粋さにきゅんきゅんしました。でもあの部屋にはドン引きだよ!観てるこっちは笑いが止まらないよ!私は大学時代にヲタクの先輩の家に行ったらあんな感じだったことを思い出してしまったよ!その先輩の家では鍋料理禁止でした。理由はアニメポスターが湯気でふやけるから。天井にセーラームーンのポスターが貼ってあったのです。寝てるときに見れるように。ああ話がそれました…。

2、歌も踊りも楽しかった。集団コスプレイヤーのダンスはそうそう見る機会がないので。圧巻でした。
高畑充希の声と歌が良くてミュージカル女優みたいだなあ。と思ったら5月帝劇のミス・サイゴンに出るのですね。観たくなった。行こうかな。
(追記:彼女は元々ミュージカル・ピーターパンをやってた方なのですね。どうりで上手なわけだ。)

3、ヲタクな人達の濃さがいまひとつ伝わってきませんでした。それにコミケの熱気もあんまり感じられなかった。別世界ではなく、ちょっとした趣味の集まりにしか見えなかった。なんでかな?

総合的に観ると私はそこそこ面白いと思いました。なお、原作は未読です。